【劇】 イシン (劇団スーパー・エキセントリック・シアター タイツマンズ・バラ組)
「劇団スーパー・エキセントリック・シアター タイツマンズ・バラ組LIVE vol.2 全身総タイツ・ミュージカル・アクション・コメディー」と、長い説明がついている。
全身タイツと聞いて、ワハハ本舗のようなキワモノを想像していたのだが、そうじゃありませんでしたわ。
客入れのBGMは、懐かしのヒーローものの主題歌。そして、観劇上の注意は、「タイツマンの生みの親の●●の生みの親」と称する普通のおじいさんの声。もう、この時点で、笑いのリミッターがはずれてました。でもって、しばらく頭から離れなかったタイツマンの歌で、いやがうえにも期待が・・・。(サントラあったら、絶対買ってたな。)
本編冒頭、テレビドラマのオーディション。最後に受けに来たのは、さえない掃除人風のおっさん。何やら怒っている。
「怒った掃除人」と「沖田総司」の勘違いというオチ。当然、落選と思いきや、プロデューサー・勝海の「おめでとう!」の一言。美少年・沖田は後世の創作であり、実際は、目は細く、ヒラメ顔で愛嬌があり、猫背。新しい、沖田像を切り開くのだ。
この冴えないおっさんの沖田(劇中、公称39歳、実は53歳)と、イケメンの近藤、土方の3人のユニット「新撰組ポリス」。
対するは坂本竜馬、桂小五郎、西郷隆盛、岡田以蔵、坂本おりょうの勤王の獅子レンジャー。こっちもイケメン。
薩長の仲が悪かったり、それを竜馬がとりもとうとしたり、桂はいつも逃げてたり。近江屋事件、禁門の変、池田屋事件等テレビドラマが進んでいく。一応幕末の歴史をなぞっているようで、登場人物はみな自分たちが目立ちたい一心で決め台詞を勝手に入れちゃうし、ストーリーめちゃくちゃ。それでも、視聴率が取れてるからいいじゃん。
そして、歴史が新撰組を必要としなくなったように、テレビも彼らを必要としなくなる。しかし、最後はヒーローとしての矜持を保ち、皆それぞれの道へ、おっさんは次のオーディションへ・・・。
この間、殺陣あり、ダンスあり、アドリブあり、暴走あり・・・。登場人物で、唯一、まともな登場人物、ドラマの監督さん・芹沢と、役者、プロデューサーや脚本家・吉田のかみ合わない会話がツボでしたね。
おっさん・沖田の余計なひと言も、脚本なのかアドリブなのか・・・。一つ一つ拾うのが大変。
まあ、1時間40分、笑いっぱなしでしたわ。
カーテンコール、おっさん沖田の誕生日ってことで、役者・観客全員でハッピーバースデー! 後で調べたら、おっさん、もとい、客演の山田幸伸さんって、リアルに53歳だったのね。同い年じゃん。それなのに、おっさんを連呼されて・・・。いやいや、あの体のキレはすごいですわ。
アフタートーク、ゲストの寺山武志さんと坂本竜馬役の本川翔太さんが「明日の竜馬役」を賭けた一発ギャグ対決。本川さんのギャグに大笑いして、MCやってた赤堀さん(監督役で、この芝居の作・演出)から「あのサラリーマン、大うけ」といじってもらいましたとさ
今週末までらしいが、まだまだ、席に余裕があるみたい。こいつは必見の芝居。
観劇日:2014.2.18
小屋:赤坂RED/THEATER
木戸銭:5300円
「イシン」公式HP
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