【劇】 エリカな人々 (東京マハロ)
東京に戻ってきて、すっかり観劇スイッチがはいっちゃいました。神戸時代は、演劇鑑賞会の例会まで待つか、大阪まで足を運ばないと、平日に芝居を見ることはできなかったからなぁ。
ってことで、平日観劇2日目。前夜のコクーンから、下北沢・駅前劇場へ。かつては、IOHが駅前・OFFOFFで定期的に公演をしていたけど、711に本拠が移ったので、久しぶりの駅前。会談で上がった時のOFFOFFとの動線の重なりが懐かしい・・・。
開演前に10分ほど、主宰者とゲストのプレトーク。ゲストの紹介なんぞもしつつ、世代の話とか、コーヒーの話なんぞ。タイトルにある「エリカ」ってのは喫茶店の名で、神田神保町に実在するコーヒーのお店だそうな。
**********以下、ネタバレあり**********
プロローグ。8人の喪服姿の男女。口々に悔みの言葉、思い出を述べる。「先輩たちと試合がしたかった・・・」と謎の言葉も。で、暗転。
喫茶店「エリカ」店内。寡黙なマスターと、口のきき方を知らないけど仕事は丁寧な青年がカウンターの向こうに。
次々と集まってきた喪服姿の男女は、エリカ近くの高校野球部のOB・OG達。
当時のエース(最後まで名前は出てこず、肩書でもあり、ニックネーム、尊称、符号でもある「エース」とだけ呼ばれる)の通夜が、近くの斎場で執り行われるのに合わせて、思い出の喫茶店に顔を出したのだ。
近況報告やら昔話やらで、彼らの人物設定が分かってくる。
四番バッターと彼の妻となった女子マネ、キャプテン(たけし軍団のお宮の松)、押しの弱い先輩、いつまでたってもパシりの後輩とその同級生の男好きのする女子マネ、さらにその下の学年の推薦入学のキャッチャーと何かオドオドした感のあるサード・・・。冒頭の8人。
しかし、なんだか、皆ぎこちない。喫茶店の思い出ってのは何やらよくない思い出のようだ。
しかも、亡くなったエースは練習試合(しかも、松坂大輔のいる横浜高校が相手)で腰を痛め、野球をやめて転校。その後、親交は途絶えており、暮らしも死因もわからず、唯一の噂は、美人の誉れの高い同級生と結婚したということ。
その未亡人・ミドリコが喫茶店に、翌日の告別式にコーヒーの出前を頼みに来る。かつての同窓生をチラッとみるが、あいさつもせずに出ていく。なぜ??
ここで時代が15年前、エースが腰を痛めた練習試合の翌日に戻る(柱時計の針も夕方に戻っていた)
彼らの、高校生らしい恋、エースの負傷、喫茶店でのいたずら・・・。え、そんなことくらいで、あんなにギクシャクするの???
話が今に戻る。時計の針は進み、通夜が終わって、また皆が集まってくる。香典は受け取らない、と返しにきたミドリコに、キャプテンが「なぜ、棺がない? エースはいったいどうしたのだ?」と詰め寄る。
彼女の口から出た悲しい事実、そして、明らかになってきた皆の人間関係。
エピローグで、冒頭のシーンがミドリコを交えて繰り返される。そう、ミドリコの問いかけに答えていたんですね。
いやぁ、最初から、最後までIOHに似た感じの芝居です。
とにかく役者さんたちが魅力的で達者、初日だというのに、バタバタ感は全くなくて、素晴らしい。
日程さえ合えば、ラストまでを頭に置いたうえで、もう一度見たい(たぶん、役者さんたちは、気付かなかったところで細かい芝居をしているはず)お芝居でした。
ちなみに「マハロ」とはハワイの言葉で「ありがとう」という意味だそうです。
観劇日: 2014年2月26日(水) 19:30
小屋 : 下北沢・駅前劇場
木戸銭: 4300円
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