【劇】 これから・・・。 (見上げたボーイズ)
年明けに東京に戻り、2月の半ばから芝居を観はじめて、ちょうど1か月め、10本目の芝居となりましたわ。ここ10年の年間平均観劇数が20本弱だから、たったひと月で1年の半分みちゃったってことですね。スキーシーズンにしちゃ、すごいわ。このペースでいけば、これまでの最高(2002年の42本)を軽く突破しちゃう。まあ、さすがに、疲れてきてはいますが・・・。
で、その記念すべき10本目はIOHでお馴染み、小野剛民さんからご案内頂いた「これから・・・。」。久しぶりの博品館劇場でした。
開演前の諸注意は、おじいさんがメモを片手にたどたどしく。
お決まりの携帯電話の注意の後、「・・・高齢者が演じるので、ところどころ事故もあるかもしれないけど、たぶん演出かもしれないので、ご心配なく・・・。」初めて聴いたぞ、こんな前説。
冒頭の、キレッキレのタンゴのダンスから、一転して、3人のギャングが酒場で会話する芝居。
セリフが全然入ってなくて、小道具のメニューがアンチョコ。ところが、その字すら読むのが覚束ない高齢役者・・・。
メビウスの輪っかにはいったような、ある意味、よしもと新喜劇のような、グルグル回りの芝居。ギャングのひとりが小野さん。まずは、この小芝居で大笑い。
これは劇中劇で、3人のギャング(老人)が、セリフが覚えられない、字が読めない、もう役者をやめようか・・・とぼやく。
そこに、かつての演劇仲間の演出家がやってくる。最近どうだ?、と尋ねられても、さすがにセリフを飛ばして舞台をしくじったとは言えず、親指立てて強がる3人。
これに応える演出家も、74歳になり、ここのところ認知症の症状が出てきてるが、仲間にはそれも言えない。そうこうするうちに、離れて住む息子たちの計らいで介護施設に入ることになる。
その介護施設に行ってびっくり。かつて演技をつけた女優で、現在は恋仲のサキがヘルパーのバイトをしているではないか。しかも、サキの父親も施設に出入りしている・・・。
サキはなんと23歳! そこから歳の離れたカップルと取り巻く人々の物語が始まる。
当然ながらこの二人は周囲の理解で結ばれることとなり、さらに、この二人以外にも、3組の男女がいい感じになっていく、というウルトラハッピーストーリー。
音楽劇なので、ところどころに歌が入るが、朗々と歌いこむというよりは、セリフに節をつけて、という大人しい感じ。サントラも売ってたかな。
19名の登場人物のうち、老人ホームの経営者とその夫、入居女性3名、ギャングの1人は、明らかに実年齢と役年齢が一致している。で、セリフや動きもどことなくたどたどしい。なんでも、オーディションで集められたとかそうでないとかで、上は82歳だそうな・・・。
いやぁ、お話のテーマ「これから!」を、この舞台そのものが具現化しているんですわ。
爆笑して、ハラハラして、でもって、ジンときて、ホッとする。「あるとイイナ」が全部あるお芝居でした。
客席にはIOHお馴染みの、安室満樹子さん、山本正之さんのお姿。
終演後、小野さんも交えて、軽く乾杯しました!
観劇日:2014年3月12日
小屋: 銀座・博品館劇場
木戸銭: 5000円
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