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2014.04.16

【劇】 レディ・ベス (帝劇)

06
前週からコクーン、日生と続いてミュージカル3連チャンは、久しぶりの帝国劇場。
いったいいつ以来・・・?、と拙HPを紐解いてみると、ちょうど7年前の「マリー・アントワネット」、これまた東宝ミュージカルで、本作でベスの侍女役の涼風真世さんがマリーをやってました。
舞台はフランスからイギリスへ。

「16世紀イギリス。ヘンリー8世の王女として生まれたレディ・ベスは母親のアン・ブーリンが反逆罪で処刑されたため、家庭教師ロジャー・アスカムらと共にハートフォードシャーで暮らしていた。
そうしたある日、若き吟遊詩人ロビン・ブレイクと出会う。ベスは、彼の送っている自由なさすらいの生活に心魅かれる。
メアリーがイングランド女王となると、ベスを脅威に思うメアリーの側近、司教ガーディナーらの謀略はさらに強くなる。
ベスは絶え間なく続く苦境に、自分自身の運命を嘆きながらも、強く生きることを決意し、ロビン・ブレイクと密やかに愛を育む。
メアリーの異教徒への迫害が続くなか、民衆は次第にベスの即位を望むようになる。そんな中、メアリーはベスへある告白をする…」
(チラシより。)

家庭教師のアスカムが冒頭、時代背景を説明する歌。柔らかい低い声でお経みたいだから、ついつい聞き逃しちゃう。
少しばかり、メアリーとエリザベス、そしてそれぞれの母の関係を勉強していった方が判りやすい。なぜ、「プリンセス」ではなくて「レディ」なのかなんてこともね。(とても判りやすい予習サイトはこちら

とにかく、ヘンリー8世ってのが、王妃をとっかえひっかえしたから、このお話が出来上がる訳。ただの女好きなら側室にでもしておけばいいのだけど、やはり王子が欲しかったのでしょうな。当時の王妃は世継ぎを期待されたんでしょうから。(だからこそ、王妃側も王以外の「生きのいい」男性との密通を重ねたのではないかと。)
「離婚」ができないから、カソリックと縁を切って、英国教会を作る・・・、なんて、スケールでかすぎ。

歴史上は、アン・ブーリンは人気のない女性ということになっているようだけど、この芝居ではとっても魅力的。
一幕では、母親を「不義密通を働いた売女」として、「彼女のせいで自分はこんな目に」と罵るベスが、自らも身に覚えのない反逆の罪でロンドン塔に監禁された二幕では「そうか、母も無実の罪だったのか・・・」と悟った瞬間に母への思いは180度変わり、ベスが辛くなると空想の中に現れて彼女を導く。

司教ガーディナーとスペイン大使シモン・ルナールが酒を酌み交わしながらの悪巧み。ここは「美女と野獣」のメゾン デ ルーンを思い出す。また、民衆が「イギリスにはエール(ビール)を」と飲み唄う部分は、同じように美女野のガストン酒場のシーンみたい。
ルナールはスペインだからワイン、そして民衆はビール。この辺りも象徴的に描かれている。(スペインと結託しようとしたガーディナーは、そのワインで自らの命を落とすことになるのも皮肉。)

処刑されそうになるベスを3度も助ける、女王メアリーの夫・フェリペ。ちょいとおバカっぽいキャラで、登場シーンでは、美女を相手に際どい歌も歌うけど、ラテン系で楽しいな。下心が成就せず、残念・・・。

昨年見た、メアリースチュアートでは、エリザベスが、従妹のメアリーを幽閉の後、死に追いやっている。二つのお芝居のどこまでが史実に基づいているのかわからないけど、歴史は繰り返すのね。オンナって怖い・・・。

開演前、舞台上には天球儀がひとつ。斜めになった時計の文字盤状の回り舞台、背景には12星座があしらわれた環。ロビンとの愛を捨て、紹鴎としての道を彼女が選んだこと(そして、生涯独身を貫いたこと)は、そうなるべき星の下に生まれたベスの運命だったことを表しているのだろうか。

女王メアリーの崩御の報を聞き、それでも最後の逡巡を見せるベス、恋人の吟遊詩人・ロビンを見つめる。ややあって、彼が彼女の前にひざまずく。これを見て、彼女は踵を返す。この一連の表情がなんとも悲しげ・・・。グッときましたわ。

全世界に先駆けての公演となったこの芝居、プレビューが終わり、本公演2日目の舞台。ってことは、まだ全世界で本番を見た人は2700人ほど・・・。なんということでしょう。今後、この芝居が世界の定番ミュージカルになれば、最初の3000人ということで、一生言い続けるに違いない>限定モノに弱いおいら。

にしても5組のWキャストだから2の5乗=32通りの組み合わせがあるわけで(実際にはそこまで散らばってないだろうけど)、いろんな組み合わせでみたくなる、ってのは、完全に術中にはまってる。

休肝日のはずの月曜日、終演後、無性にエールビールが飲みたくなり、劇場近くのパブレストランへ。残念ながらエールはありませんでした。

観劇日:2014年4月14日 (月)
小屋  :有楽町・帝国劇場
木戸銭:13000円


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