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2014.08.21

【劇】 兄おとうと (こまつ座)

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ブータン前の「朝日」いらほぼ2週間ぶりの芝居である。それでも通常のペースよりも早いくらいなのに、なんか、ずいぶん久しぶりの気がする。
新宿三丁目からサザンシアターへ向かったが、副都心線のホーム経由は歩きにくく、さらに高島屋に入ってからの案内表示が分かりにくい。1階の化粧品売り場を右往左往してしまいましたよ。

さて、前日のこまつ座はてんぷくトリオのコントってことでイレギュラーでしたが、今回は歌あり、踊りありのいつものこまつ座。(しかも音楽はピアノの生演奏)

タイトルの兄弟とは、政治学者・吉野作造とその弟で、農商務官僚・吉野信次。
10歳離れたこの兄とおとうとは、何やらギクシャク。とくに、リベラル(当時の世情からいえば急進的)な思想をもつ作造と、天皇の臣下であるとの意識がゴリゴリの官僚である信次は会話が成立しない。それでも実の姉妹であるそれぞれの妻を仲立ちに、実はお互いを深く尊敬・敬愛していることがわかる・・・っていうことを、この兄弟が一つ屋根の下で布団を並べた生涯にたった5晩だけのエピソードでつづっていく。

作造のせりふを借りて、国とは何か、憲法とは何か・・・、を問いかける。

「憲法は国民から国はこうあるべきという命令、法律はそれを受けて国民はかくあるべしと決めたもの」
「国とは、民族、宗教、文化、歴史、言語などによっても結ばれたものではない。ここでより良く暮らしたいと願う人々の集まりである。」
「国は、その境を越えて悪いことをしてはいけない。悪いことをすれば、それは国民に戻ってくる。」

(いずれも、正確に覚えてはいないが、こんな趣旨のせりふ)

欧米諸国に学んだ作造の感覚は必ずしも日本をはじめとするアジア(例えばブータン)にぴったりくるものではないとも思うのだが、一方で、2014年の今聞いても、ビクッとしてしまうような普遍性を感じるのはさすが井上ひさしである。

登場人物。この兄弟の妻である姉妹の何も動じないあっけらかんとした明るさ、なんでも歌と踊りにしてしまうインド映画的な振る舞いは「そんなわけねーだろ。」と思いつつも、ホンワカするのです。
で、特筆すべきは、小嶋尚樹、宮本裕子という二人の脇役。小嶋は作造の友人・青木から始まって、千葉の交番の巡査、作造暗殺を企てる右翼の青年、説教強盗の夫、そして町工場の社長と場面ごとに5役を、宮本も、吉野家の女中、銀時計と財布を盗む貧しい女工、留学してきた袁世凱の娘、説教強盗の妻、そして町工場の社長の生き別れになっていた妹で大連の女衒の5役を見事に演じ分けている。芸達者。

観劇日:2014年8月20日
小屋 : 新宿・紀伊國屋サザンシアター
木戸銭:6500円

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