【劇】 優しくして (ドリームダン)
今週2回目のIOHファミリー。今日は農塚さん出演のお芝居。
「ある夏の終りにあたし
大事なものを無くしてしまった
それから長い年月が過ぎたのにまだ忘れられないの
〝優しくして〟
だからあたし今日も密かに泣いてるの」(劇団WEBサイトより)
いや、だから、これ、ストーリーと全く関係ないから。
多分、初めての八幡山。駅至近の地下の劇場。チラシもチケットもないまま、客席へ。
舞台上、一段高くなった奥の上手に、小さなおむすびやサン。そこでは、既におむすびやサンが開店準備をしている。
手前には上手・下手に木製のベンチ(というか、縁台)がひとつずつという至ってシンプルなつくり。奥の壁には劇団のマークが投影される。
開演時間1分前に、何やら男がブツブツと。開演前の諸注意らしきものを読みながら。
と、座席に束になっていたチラシの中に1枚「嘘のチラシ」があることに気づかされる。この芝居の中に出てくる架空の劇団『劇団赤チンキ』の公演チラシ。あわてて、もう一度読み返す。
数分して役者さんが舞台へ。まだ、客席の電気が消えない・・・。
とまあ、不思議な始まり方。
開演前に出てきた男性が台本をブツブツ読みながら登場。馴染みのおにぎりやのさわやか店主と朝の挨拶。そのやりとりで、近くの劇団のアトリエがあり、3日後から公演なのだが、台本が上がってきたのが昨晩。遅筆の作・演出家はイヤなやつ・・・ってなことがわかる。
逃げ出したフェレットを探して、ピーマンをそこらじゅうに置いていく、いやーーな感じの女性登場。
若い、そして、ちょっと冴えない感じの女性・ナナがおにぎりを買いに来る。何でも、そのおにぎり屋さんは「縁結びのパワースポット」なんだとか。
ここで、おにぎりを買ったとたん、これまで男性なんて周りにいなかったナナの周りに。劇団員やら、何やらと降ってわいたようにイケメンが・・・。
あのぉ、やっぱり、WEBサイトの説明とかみ合わないんですが・・・。この芝居の中で、何かを無くした人って、フェレットに逃げられた女性だけですわなぁ。ナナちゃんも最後には納まる所に納まりそうだし。
ま、そんなことはきにせずに、まあ、何というか、劇団の「あるある」を見るだけで面白いかな。
演出家は独裁者、こんな感じで演出をつけているのか、とか、演出家と看板女優は昔できていた、とか、差し入れは甘いものよりおにぎり、おにぎりよりも酒がいいとか、チケット売れなくて若手女優は体を張ってる(やんわりと、「ツーショット写真を撮る」ってなってましたが)とか、金持ちのパトロンがいるもんだとか・・・。
劇中劇は面白かったけど、客席で眠っちゃった客を「しょうがないな。」っていうところ、せっかく劇中劇で子守唄を歌ってるんだから「私の子守唄のせいよねぇ」くらい看板女優に言わせてもよかったかも。
でも、正直言って、金持ち風のパトロンの役、必要だったのかしら・・・。
そんなモヤモヤを抱えたまま、めぼしい店も見つからないまま、とぼとぼと歩く雨の八幡山なのでした。
月・火と芝居が跳ねた後、友人たちと飲んで語ったのですが、やはり、観劇後は誰かと語らないとダメですな。
観劇日:2014年9月24日
小屋:八幡山・わーさるシアター
木戸銭:3000円
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