【劇】 ハンサム落語 第五幕
何とも不思議なジャンルである>ハンサム落語
既に4回公演を行っており、5回目の今回は東京→大阪→福岡とツアーで回った後の「東京凱旋公演」なのだそうな線
会場のCBGK(シブゲキ)は初めて。左右は割とゆったりとしていて、フカフカの椅子なんだけど、前後は割ときつめ・・・っていう何とも不思議な客席。
開場5分後くらいに入ったら、既に3分の1くらい埋まっている客席に男性(と思しき人)はおいらを含めて3名。あとは全部若い女性。終演後に確認しても男性は4人だけで、キャパ242とのことだから、満席として98%が若い女性。
宝塚だって、もう少し男性がいるし、女性の年齢層も幅広いから、初めての経験。アウェイ感漂う。
そこで、ふと気づいた。この舞台は、「ハンサムな男性が演ずる落語を聴きに来る」のではなく、「落語を演ずるハンサムな男性を見に来る」のだ、と。しまった、そうだったのか・・・。
チラシに「掛け合い落語」とあるように、落語を二人の役者さんが掛け合いで語っていくもの。メンバーは9人で、その中から様々な組み合わせで2人×2組が出演し、「出来心」「一眼国」「心眼」「八五郎出世」を演じるのだそうな。
ダブルキャストってのはあるけど、組合せは何通りだ??
まず9人から二人を選び、残りの7人から二人を選ぶ。A組が4演目から1演目を選び、B組が3演目から1演目、再びA組が2演目から1演目選び、B組が残った演目を演ずる。(9×8/2)×(7×6/2)×4!=36288通りであってる??
舞台奥には何枚かの布が下げられ、定式幕をイメージしてか3色のライトが当たっている。
中央には二枚の座布団が少し間をあけて置かれ、それぞれの前には見台とマイク。
モダンな(死語?)三味線のBGMとともに、サイケな(死語??)着流し風の衣装をまとった4人のハンサム(死語???)さんがウォーキングにポージング。そして、そのうちの二人が座布団に正座し、見台に台本を置く。残りのふたりは両袖に戻る。
BGMが何故か「春の海」に変わり、二人が一礼してお話が始まる。
落語で言えばマクラに当たる部分が、二人のトーク。世間話だったり、何だったり。この部分は、完全に漫才と一緒ですわ。で、お話が始まると、会話部分や説明の部分なぞを二人で分担していきます。
上手(かみて)、下手(しもて)の使い方は変わっている。
例えば、上手が大家、下手が店子で会話している分にはいいのだが、そこに同心がやってきて、同心と大家の会話になると上手の演者がそのまま大家、下手の演者が同心で、逆位置になって会話が進む。かと思えば、最初っから二人がそっぽを向きながら話したり・・・。ま、気にはしないけど。
4つの演目を入れ替わり立ち代わりなのと、アドリブ満載なので、仕方がないと言えば、仕方がないけど、台詞がちゃんと入ってないので、役者や場面によっては見台から目が離れない。いきなり、座布団に胡坐をかいてみたり、しどけなく横座りをしたり・・・。
まあ、「落語」というよりは「落語を題材にした朗読劇」というべきものなのですな。
そうやって割り切ると面白い。
最初は客席のこともあり、チャラいイケメンにーちゃんたちのおふざけかと思ったし、登場人物によっては「そういうキャラ付け?」と疑問に思う部分が無いわけでもなく、また、内輪ウケ・楽屋落ちらしきやりとりなんかもあったけど、アドリブらしき部分の間が良かったり、肝心な場面での集中力だったり、「え? この子たち、結構、演技できるんじゃないの?」って感じになってきた。
(事実、後で調べたら、みな舞台やら、戦国鍋TVやら、結構、場数踏んでるのね。)
落語ならサゲの部分で、ワッと拍手が出るところなのだけど、オイラを除く全てのお客さんが、春の海をバックに演者が二人そろって頭下げるまで拍手しないのが残念。おいらも二演目めの一眼国からは、周りに合わせましたわ。
気が弱いんだから・・・・
最後の大喜利も合わせて100分間。まずまず楽しめましたわ。オイラ的にはこの日の座長格の宮下雄也くん(写真左下のちょっとポッチャリした子)がイチオシ。
観劇日:2015年3月10日ソワレ
小 屋:渋谷・CBGK
木戸銭:5500円
(2015-5)
« 【劇】 Live Airline (ウィングエンターテイメント) | トップページ | 【ス】 野沢冬の灯明夜まつりツアー (2015.3.7-8) »
« 【劇】 Live Airline (ウィングエンターテイメント) | トップページ | 【ス】 野沢冬の灯明夜まつりツアー (2015.3.7-8) »
コメント