2022年の観劇記録
2022年の観劇記録をまとめました。
演劇だけでなく、落語、ひとり語り、コンサートも含めてます。
27回ということで、月に2回は足を運んでいたようです。
ジャンルでは落語が12回。
2022年の観劇記録をまとめました。
演劇だけでなく、落語、ひとり語り、コンサートも含めてます。
27回ということで、月に2回は足を運んでいたようです。
ジャンルでは落語が12回。
安部公房の不条理劇。
「ある夜、ひとりの男の日常に忍び寄る、見知らぬ「9人家族」の足音。
祖母、父母、3人兄弟、3人姉妹から成る9人家族は、それぞれに親しげな笑みを浮かべ、口々に隣人愛を唱えながら、あっという間に男の部屋を占拠してしまう。
何が何だかわからないまま、管理人、警察官、婚約者、弁護士と、次々に助けを求め、この不条理な状況説明を試みるが埒があかない。しかも、彼らは、どんどん「家族の論理」に加勢していく流れに…。
「9人家族」の目的は何なのか? どこからが日常で、どこからが非日常なのか? 男を待ち受けるのは、悲劇なのか、はたまた救済なのか?」(劇団WEBサイトより。一部省略)
主人公の男は「何が何だかわからない」んだけど、あきらめたのか、洗脳されたのか次第に順応していく。見ていて、最初は気持ちが悪いんだけど、順応していくと、なぜかホッとしてしまうという、変な感じ。
そして、衝撃の結末・・・。
1951年の小説「闖入者」を、1967年に戯曲化・上演されたそうだけど、今でも十分通用するテーマ。当時は、学生運動などが背景だったのかもしれないけど、今は、怪しげな宗教団体(というか、いきなり入り込んで洗脳しちゃう犯罪)を想起させる。
男・鈴木浩介さんもいいけど、3人姉妹の次女・有村架純、三女・伊原六花が可愛らしくも怖かった。
駒塚由衣さんの江戸人情噺、お馴染みの吉原のお茶屋さんでの公演。今回は、江戸三大毒婦の一人「妲妃のお百」の「その弐」。
時代が遡ってのパート2。見たことはないけど、あとから種明かしなんてスターウォーズの公開みたいなものかしら。
江戸人情噺っていうのに、舞台は大坂(=大阪)。江戸じゃないのって思ったけど、あれは「江戸時代」の「江戸」だったのかしら。お百も、泉州・堺の出身なのに、語られる言葉は江戸弁(笑)
お百が何で、あんなに悪女なのか・・・ってのの謎解きがなされるんですわ。「そりゃ、仕方がないよなぁ。」となんか、ちょっとホッとする感じですね。作者の藤浦敦さんの手のひらで転がされたかもしれませんな。
駒塚さんからお誘いを受けて、「ハイパー朗読劇」なるものを荻窪まで見に行ってきました。
ハイパー朗読劇とは何ぞや? 「ハイパーシステム朗読機」という道具を使っての朗読劇だそうな。言ってみれば、プロンプターのようなシステムらしい。演者の前には新聞1ページほどの大きさの透明なアクリル板。コロナ対策か・・・と思いきや、どうやら、そこにシナリオが映し出されているらしい。
そのため、朗読劇というと、演者は脚本に目をやり、俯いた感じで「声だけを楽しむ」ものになりがちなところ、このシステムを使えば、演者はしっかりを前を向いているので、表情の演技も楽しむことができる。
お話は、原爆投下から3年ほどたった広島の同級生の少年と少女が、教師の勧めで交換日記を始め、その後、60代の半ばまで断続的に交わした手紙が、それぞれの演者のセリフとして語られる。
上手には駒塚さんが、下手には狩野さんが座り、小学6年生から初老の役までを、舞台上で着替え、メイクをして演じ分ける。彼らの生きてきた1950年代からの40年ほどの出来事を交えながらつづられていく。原爆の惨禍、様々な差別なども描かれ、男性は早稲田の理工に進むも左翼思想に傾倒、安保闘争や政治家の秘書、従軍カメラマンなどを経て、自らも代議士となる。女性は舞台から映画、テレビへと活躍の場を移しながら女優として生きていく。大学時代には淡い逢瀬もあったが、それぞれ、政治家の孫娘やテレビのプロデューサー?と結婚することとなったが、離別することとなり、そして、真に愛する人はだれだったのかに改めて気付く。しかし、そのときは既に・・・。
とにかく、小学校6年生から、成長していく様を、舞台上での簡単な着替えとメイク、そして表情、声で演じ分けていくのが素晴らしいです。一方が手紙を読んでいるときも、聴いている方はちゃんとそれを受ける演技をしている。着替えの間はそのとき、そのときのニュース映像等が舞台後ろのスクリーンに何枚も投影される。ほんの一瞬なんですが、懐かしい映像と音楽が多く、あの映像だけでも楽しめました。
パルコが志の輔さんの体調不良でキャンセルになり、東京国際フォーラムも最初にとった日は緊急事態宣言にギリギリひっかかってキャンセル、日延べでようやく取れたので、今回も結構ドキドキ。前週から宣言にはなったけど、宣言前に売った席はOKということで、ラッキーでした。
練馬文化センター、スキー連盟の会議で一度来たことがあります。1400席?ほどの席がほぼ満席。
口開けは、八番弟子・志の大さんの「狸の札」。多分、志の大さん、初めてじゃなかろうか・・・。
志の輔さん登場。枕は、やはりコロナに始まって、オリンピックの話。海外の人に落語はわかるのか。日本語だからできる。英語ではyouだけなのに、日本語はあなた、おまえ、きみ・・・と様々な呼び方で関係がすぐにわかる・・・。それから、小咄連発。
本題は、「ちりとてちん」。志の輔さんのちりとてちん、初めて聞いた気がします。町内の知ったかぶりが、口に入れたちりとてちんを何とか飲み下そうとする『顔芸』は素晴らしかったですねぇ。
中入り後、3番弟子の志の春さんと二人で出てこられました。昨年春に真打昇進した志の春さん。コロナ禍で襲名披露公演ができなかったけど、ここにきて、師匠と二人で口上♪ そして、真打・志の春さんの一席は「アナザーラベル」。それにしても、志の春さんも枕で、英語落語の話をするんだけど、さっき師匠が「英語で落語はできない」って言ってたのは、キツイ叱咤激励だったのかな。
志の春さんに続いて、志の輔さんの二席目は「ねずみ」。これは以前聞いたことがありましたが、タップリ聞かせて頂きました♪
三谷幸喜さんのミュージカル。テキサスの家族の出来事と日本史の出来事がオーバーラップしていく。
テキサスの家族は、人生の場面場面でいろいろな悩みを感じる。で、それと同じような悩みは歴史上の人物も感じていた・・・ってことなんですな。
例えば、夫を亡くした女性が、夫の遺志を継いで、テキサスに土地を買い、牧場を作ろうとする。こんなこと私にできるのかという葛藤。この葛藤と同じことを卑弥呼も感じていた・・・とまあ、こんな感じ。
正確なセリフは覚えてないけど、「今、自分が直面している困難と、同じような困難は、これまでも誰かがぶち当たってる」といった趣旨の言葉があり、それが人類の歴史の中では繰り返されている「INGA(因果)」という歌が何度も歌われるんですわ。
初演が2018年とのことで3年ぶりの再演。「今の困難は、かつて誰かが・・・」という辺りは、コロナ禍の今回の方が深い意味を感じさせる。
7名のキャストで、60役以上を演じる。しかも、平清盛を宮崎エマがやったり、孝謙天皇を中井貴一がやったりと、性別も年齢もごっちゃごちゃ。出オチがちょっとズルい感じ(笑)
客席の8~9割は女性でした。再演、しかも東京千秋楽ということもあって、いくつかのナンバーでは、客席も一緒になって手拍子をする楽しい芝居でした。
【作・演出の三谷幸喜さんのコメント】
『日本の歴史』が帰って来ました!
女装で踊る中井貴一、香取慎吾のエロ坊主、シルビア・グラブの織田信長、宮澤エマの平清盛、秋元才加のババア、新納慎也のジジイ、皆、戻って参りました。
さらに初参加、瀬戸康史の11役早変わり。全編見所しかない、一大ミュージカル。
歴史の転換期とも言うべき今こそ、観て頂きたい作品です。(えんぶのWEBサイトより)
夏の芝居と言えば、デッドストックユニオンの「民宿チャーチ」、という気がするんですが、実はまだ3回目?なんですよねぇ。
さすがのデッドストックユニオンも、今年は公演を打ててないそうで、この民宿チャーチが最初のお芝居なのだそうです。初日の前日に緊急事態宣言が出ましたが、開演時間をずらし、換気タイムを作り・・・ということで無事幕が開きました。
今年のテーマは、ずばり「新型コロナ」。沖縄でも東京でも緊急事態宣言が出ているという状況で、コロナにも負けず、明るく強く生きるウチナンチュの姿を描いてます。
【ここからネタバレ】
ワクチン接種が進む沖縄のとある村。民宿チャーチは昨年の「PCR検査陰性」に加え、今年は「ワクチン二回接種済み」のお客さんも宿泊可能ということに。しかも、民宿内はマスクなしでOK。(逆にマスクしてる人は「怪しい」と・・・)
何とか、村の接種率を上げて集団免疫を獲得、さらに、「ワクチン特区」を作って、世界中から観光客を呼び寄せよう・・・とする「内閣府の沖縄担当政策統括官」組織(どこかで聞いたぞ(笑))の担当官の来村やら何ならで、大盛り上がり。
そこに、大阪からフラッと表れた内科医(コロナ患者を診ていたそうな)、看護婦さんになっていたいつもの辺野古反対の学生さんが加わり、ひと騒動・・・。
コロナをテーマに「人命か、経済か」という議論なのかと思いきや、気が付けば戦争問題にオーバーラップさせてるのは、さすがでしたわ。
劇団四季とディズニーといえば、『美女と野獣』『ライオンキング』に始まり、『アイーダ』『リトルマーメイド』『アラジン』『ノートルダムの鐘』と続く。なかでも、『美女と野獣』にはハマって、何度も足を運んでます(一方、それ以外は、ライオンキングを1回見たっきり。)
今回のアナ雪、四季・ディズニー提携25周年の昨年9月開幕の予定でしたが、コロナで延期。この6月に開幕となりました。チケットはあっという間に年内分完売ですが、観劇仲間からお誘い頂いて、こんなに早い機会で観ることができました。ありがたいことです。
で、とにかく「劇団四季のアナ雪は凄い」の一語に尽きますね。アニメのあの世界をどのように表現してるか・・・ってのが興味があったんだけど、見事でしたわ。期待を裏切らないどころか、大きく上回ってますね。
プロローグはエルサ、アナ姉妹を子役さんが演じるのですが、アナはとびっきり可愛らしく、エルサはしっかりしたお姉さん。それだけでウルっと来ちゃうのですが、少しずつ成長して、そした大人エルサ・アナの登場。
どの役者さんもノビノビ、楽しそうに演じていらっしゃいましたねぇ。今回の演出家は外国人だそうで、浅利さん時代とは雰囲気が違うのかもしれませんね。
一幕のラストは有名な「ありのままに」。あのアニメの世界が素晴らしく再現されてました。
この日のエルサは岡本瑞恵さん。歌が素晴らしかったですねぇ。当初のキャストは、海外スタッフから直接演出を受けているので、貴重な舞台ですね。
キャストの中で異彩を放っていたのはアレンデールの貿易相手であるウェーゼルトン公爵。山本道(わたる)という役者さんなんですが、かなり背が低いんですよ。が、動きも声も素晴らしいんですわ。うーむ、役者さんの層が厚いですねぇ>四季
ストーリーが単純で、これまでの四季ミュージカルを彷彿させるシーンもたっぷりあって、楽しめますな。
「ヨークシャーの田舎町ネイプリーの婦人会は退屈で、クリスとアニーはうんざりしていた。そんな時アニーの夫で皆から愛されているジョンが病になり他界する。アニーを励まし、ジョンの思いを遺す為、クリスは婦人会のチャリティで自分たちのヌードカレンダーを作ることを提案する。婦人会の保守派の面々は反発するが、賛同した女性達がひと肌脱いだカレンダーは話題となる。やがてヨークシャーのみならずイギリス全土、外国でも評判となり、人々に勇気と笑い、笑顔を届ける。有名になったことで一時は軋む彼女たちの友情は再び結びつき、ヨークシャー婦人会のメンバーは美しい花々のような命を灯す。」(「えんぶ」より引用)
実話をもとにしたお話だそうです。平均年齢57歳?の俳優陣がセクシーに演じていました。
一幕のラストはカレンダーの撮影シーン。婦人会の慈善活動のひとコマをそれぞれ「ヌードで」(裸とは違うそうです)表現。そこを舞台上でリアルに見せるところには、勇気と工夫が見られましたね。
映画もあるそうで、その関係でネット配信が出来ずに資金が足りないとのことで、プログラムの名前を載せて貰う「応援チケット」ってのがありまして、おいらも一口乗りました。
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